今週は、欧米でのコロナ感染拡大の第2波懸念が急速に広がる中で、株式市場が大幅に下落しました。
米大統領選挙というイベントを控えたポジション調整とも重なり、全般的にリスクオフ的な雰囲気となる中、ユーロ円などのクロス円が軟調。
市場全般にリスク回避的な米ドル買いが優勢でしたが、ドル円に関してはクロス円の下落圧力に頭を抑えられてほぼ横這いでした。
クロス円売りに押され下落したドル円
ドル円は104.70台からスタート。
週明けから欧州のコロナ感染拡大に注目が集まり、株式市場がやや軟調に推移します。
米ドル買戻しの流れとなり一時105円を突破しました。
火曜日以降は、ドイツでロックダウン対応するとの報道、原油価格、株式価格の下落とリスク回避色が強まりました。
クロス円の下落に押されてドル円も低下傾向となり、火曜日に104.30台、水曜日に104.10まで続落。
木曜日はECB会合でラガルド総裁が「12月の追加緩和」を示唆すると、ユーロ円が下落。
ドル円も一時104円割れぎりぎりまで急落しました。
しかし一旦サポートされると切り返し、上下を繰り返して方向感なく終了、104.60台と小幅の円高で週末を迎えました。
再度のロックダウンで下落した欧州通貨
ユーロ・ドルは、1.1860台からスタート。
週明けからコロナ第2波懸念で売り圧力が強い展開でした。
月曜日は1.1800台、ドイツのロックダウン報道も加わり火曜日は1.1780台、水曜には一時1.1720まで売り込まれました。
木曜日はECB会合で政策金利は据え置きに。
ラガルド総裁からは、今後の景気動向の下振れリスクを強調する発言が多く、「12月に適切に政策ツールを調整する」といった趣旨のコメントが聞かれたためユーロ売りが加速しました。
一時1.1650まで下値が拡大。。。
金曜日、一旦反転して1.1700をタッチするも株価が下落する中、再度クロス円の売り圧力が強まり、ユーロも結局1.16500割れまで下げて引けました。
ポンド・ドルは、1.3050近くからスタート。
EUとの貿易交渉に関して特に進展が見られるような報道はなく、週初は方向感なく1.3000と1.3100のレンジで推移しました。
水曜日以降は、コロナ感染第2波懸念でユーロが売られたのにつられて、ポンドも下落。
水曜に1.2910台、木曜日は一時1.2900割れとなり、その後は若干戻して1.2950台で引けました。
オーストラリア・ドルは、0.7140台からスタート。
月曜、火曜は0.7100と0.7150狭いレンジで推移しました。
その後は、欧州のコロナ第2波懸念を背景とした株安、クロス円売りの影響で下落。
水曜日に0.7040、木曜日に一時0.7000近くまで下げました。
一旦、0.7000はサポートされましたが、上値は重く0.7020台で引け。
市場の急変動に要注意
さて、ついに米大統領選挙の週がやって参りました！
記録的な郵便投票数となっていることが報じられていますが、投票者数の上昇はバイデン氏に優勢との声が多いです。
2016年に投票に行かなかった人も、トランプ氏の続投を阻止するために重い腰を上げたという考えが自然、との見方。
バイデン氏は法人税引き上げを掲げているため、短期的には株式市場にネガティブとも報じられていますが、足元のリスク資産の調整がどの程度続くかは注目です。
どちらかというと、今回の株価下落はコロナ第2波懸念が強いと思いますので、落ち着いてくればリスク回避機的な米ドル買いも一服するのではないかと思います。
より大きなピクチャーとしては、以前も書きましたがバイデン氏に財政拡大で米ドル安トレンドが出るかに注目しています。
ただ一方で、ユーロも欧州圏のコロナ拡大でECBが追加緩和姿勢を表明しましたので、ユーロ・ドルもなかなか方向感が掴みにくい展開となりそうです。
週末には英国でも一部ロックダウンが発表されました。
ワクチン開発に時間を要していますので、まだまだ値動きが激しい期間が続きそうです。
いずれにせよイベントリスクも多く、年末に向けて徐々に流動性も薄くなってきます。
まー軽めにポジションとって身を守るしかないですね。
大けがしないように気を付けて年末まで乗り切りましょう！
それでは皆様今週もグッドラック！
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