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今週の相場観:2020年11月第2週

先週は、注目の米大統領選挙が行われました。

 

開票直後は予想以上にトランプ現大統領が健闘し、またもや番狂わせとの可能性がとの思惑で米ドル買いが見られる場面も。

 

ただ時間が経つにつれて、事前の世論調査通りバイデン民主党候補の優勢が鮮明になってくると、市場は不透明感の払拭から株式市場は上昇!

バイデン政権での財政政策の拡大とドル安期待から米ドル売りの流れとなりました。

 

ドル円も久しぶりの103円台へ突入し、ずるずると103円台前半まで続落です。

 

バイデン氏優勢で売られたドル円

ドル円は104.50台からスタート。

 

月曜日、火曜日は大統領選挙を控えていたこと、そして火曜日日本が祝日であったこともあり、104.50から105円のレンジ内で方向感の出ない動きでした。

 

水曜日の日本午前から、米大統領選の開票速報のニュースが流れ始めると、市場は非常に神経質な動きへ。

一時、激戦州でのトランプ氏優勢などが伝えられると、リスク回避的に一時的に米ドル買いとなり105.30まで上昇しました。

 

しかし、時間の経過と共に「バイデン氏勝利の可能性が高いのでは?」との見方が強まるにつれて、徐々にドル売りの流れに。

水曜日には一時104.10台、木曜日には久しぶりに103円台突入して103.50割れまで下落。

 

金曜日、米雇用統計が強く米ドル買いとなる場面もありましたが、結局バイデン勝利可能性の上昇米ドル安との思惑から下げて103.30台で引けました。

 

米大統領選のドル安で大きく上昇した欧州通貨

ユーロ・ドルは、1.1650近くからスタート。

 

月曜日はイベント前で小動き、火曜日はドル円と異なり米ドル安を見込む投機買いが優勢となり1.1740近くまでスルスルと上昇しました。

 

水曜日の午前の開票速報でトランプ氏の健闘が伝わるとリスク回避の米ドル買いから一時1.1600近くまで下落。

その後、バイデン氏優勢が鮮明になるにつれて切り返し、1.1700を回復しました。

 

木曜日、金曜日も「バイデン氏当選が米ドル安に繋がる」との思惑で上昇を続け、1.1800を突破!

更に上げ足を強めて1.1870台まで上値を伸ばして引けました。

 

ポンド・ドルは、1.2930近くからスタート。

 

週明けはコロナ2波にかかわるロックダウンの報道の影響もあり1.2850近くまで下落しましたが、火曜日になるとユーロ同様に対ドルで上昇を開始。

1.3080近くまで買い上げられました。

 

米大統領選の開票速報が始まると一時1.3100超えの展開も。

その後、トランプ氏健闘の報道から一気に1.210台まで下落と激しく動きました。

その後は、バイデン氏優勢の報道でユーロ同様に週末に向けて買い戻されて1.3150近くで引け。

 

オーストラリア・ドルは、0.7030台からスタート。

月曜日は前の週のコロナ懸念なども尾を引き、一時0.7000割れまで下げましたが、そこからは他の通貨同様にまず開票前の米ドル安狙いに。

 

火曜日には大幅上昇して0.7170台まで上値を伸ばしました。

開票速報時のトランプ健闘で0.7050まで下落、その後の安定でじりじりと買い戻し。

木曜日には0.7290近くまで大幅に上昇、多少売り戻されましたが0.7260近くと高値圏で引けました。

 

バイデン氏勝利宣言でドル安の流れ継続か

さて、注目の米大統領選ですが、速報から時間が経つにつれてバイデン民主党候補の優勢が鮮明となりました。

週末には米主要メディアがバイデン当選確実を報道、バイデン氏自身も勝利宣言をしております。

トランプ現大統領は、敗北宣言をしておらず投票の違法性などを訴えていますが、結果は覆らないだろうとの見方が強いです。

 

前回も書きましたが、バイデン政権での財政政策拡大への思惑で大きく進んだ米ドル安が大きなトレンドになるか注目です。

ただ、米上院はまだ共和党が過半数を取るとの見方が強く、その場合財政支出の拡大が思ったように進まない可能性もあります。

 

今後は徐々に米議会の勢力図を考えて、バイデン政権下でどの程度の政策が実現しそうなのか、それに対して株価がどう反応するのかといった点が注目でしょうか。

 

事前のトークではバイデン勝利は増税・株安との見方が支配的でしたが、実際は株高で反応しました。

一応、トランプ氏がごねるなどして大統領選の結果が出ず政治空白が生まれるという最悪の事態が回避されたということで株高とのトークが強いです。

 

今後実際に増税が発表されても、現在のリスク資産の強さが維持できるのか、リスク回避に傾く場面が出てこないかなどに気を付けつつ、今現在の米ドル安の流れに沿ったポジションで臨むのが良いかなと考えています。

 

年末に向けて今年も残り僅かになりましたね。

 

2020年最大のイベントをこなしたので、徐々に市場の流動性も薄くなっていくと思われます。

ポジション繰りで怪我しないよう、あとひと踏ん張り頑張って参りましょう!

 

それでは皆様今週もグッドラック!

 

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