今週、月曜日が勤労感謝の日、木曜日は米感謝祭、金曜日のブラックフライデーと、市場参加者が少ないこともあって大きな動きはないだろうという雰囲気で始まりました。
ただワクチンを巡る報道は引き続きポジティブ。
米ファイザー、モデルナに続いて大手英製薬のアストラゼネカ社のワクチン治験の結果が良好、「比較的運搬が容易で新興国への配布が期待され経済全般押し上げ効果がある」との期待で株高のムードが醸成されました。
イエレン元FRB総裁の次期財務長官就任の報道も増えており、拡張的な財政政策への期待も高まりこちらもドル安、株高材料に。
株高の中、ドル安、円安の流れで、クロス円が堅調に推移しました。
株価とともに上昇したドル円
ドル円は103.80台からスタート。
日本が祝日であったこともあり小動きでしたが、NY時間に運搬の容易な英アストラゼネカ社のワクチン治験が良好な結果を上げている、またイエレン元FRB議長が次期財務長官に就任との観測記事で株価、米国債金利が上昇。
クロス円の買いがに支えられドル円も104.60台まで急上昇を見せました。
火曜日は東京時間に利食いの売りで104.10台まで下げましたが、欧州時間に入ると再び株高に支えられ一時104.80まで反転上昇。
その後は、米感謝際を控えたポジション調整からか株価の動きも鈍くなり。。。
材料も出尽くしてじりじり全般のドル安につられてドル円売りとなり、金曜日には一時104円割れまで下げました。
辛うじて104円を回復、104.10近くで週末を迎えます。
ワクチン報道と株高で大きく上下した欧州通貨
ユーロ・ドルは、1.1860近くからスタート。
ワクチン報道などで株高の局面ではクロス円の買いに支えられて1.1900越えを示現しました。
しかしNY時間に米国債金利が上昇する局面では一転して米ドル買いへ。
一気に1.1800まで下落と激しい値動きとなりました。
その後は、株高基調の中、クロス円が堅調に推移したことや、米財政拡張と米ドル安という長めのテーマでじり高となり、火曜日に1.1900手前、木曜日に1.1940、金曜日も上値を伸ばして1.1960台で引けました。
ポンド・ドルは、1.3280近くからスタート。
英アストラゼネカ社のワクチン報道で一時1.3400手前まで大きく上昇しましたが、一旦米金利高を受けた米ドル買いで1.3260まで下落と激しい展開でした。
その後はユーロと同様に対ドルでじり高となり、水曜、木曜には1.3400手前まで上昇！
ただ、期待されていたブレグジット交渉に進展が見られる報道もなく、週末に向けてじり安となり1.3310台まで下げて引けました。
オーストラリア・ドルは、0.7300近くからスタート。
上記のワクチン報道、株高を受けて0.7340手前まで上昇も米ドル買戻しで0.7260台まで下落と激しく上下しました。
火曜日以降は、株高とワクチンの早期配布と景気回復を見込む投資家からクロス円の買いが入ったためじり高。
火曜日に0.7360台、水曜、木曜の横這いを経て、金曜日に一時0.7400手前まで上昇、多少売られましたが0.7390近くと高値圏で引けました。
当面は株高に応じた動きか
さて、コロナ感染者数に歯止めはかかっていないように見えますが、ワクチン期待や米財政拡張政策への期待で株価は最高値を更新という展開に。
大統領選については、再集計が行われている州でもバイデン氏の優勢変わらずで、どうやらバイデン新政権が来年発足することに間違いはなさそうです。
トランプ大統領も政権移行作業を認めたことから、政治的空白は回避。
新大統領への期待のご祝儀相場でもう少し株高の時間帯が続くような気もします。
ただ一方で、トランプ大統領が中国軍を支援する一部中国企業への投資禁止令を発表しており、バイデン政権においても米中貿易、投資論争は世界経済への火種であり続けることや、ブレグジット交渉が年末までにまとまらないリスク、ワクチンに何らかの否定的報道が出てくる可能性などを意識しておくべきでしょうか。
FRBの社債買い入れ政策が延長されなかったことなどが、今後の実体経済の悪化の中でどのように効いてくるのかなどにも引き続き注意が必要な気がします。
こう言った不安材料があるうちは逆に株価の上昇は止まらない場合が多いので、当面は株高、クロス円高、米ドル安シナリオをメインシナリオにトレードしていきましょう。
感謝祭を終えてクリスマスに向けて市場は本格的なお休みモードに入ります。
あまり無理はせず頭の体操程度のポジション繰りで行きたいと思います！
そして来年に向けてゆっくり休んで力を蓄えましょう！！
それでは皆様今週もグッドラック！
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