前週もコロナウィルス感染拡大、世界的な景気減速懸念を背景とした株売りが継続しました。
FRBのよる緊急利下げが発動しましたが、懸念払しょくには至らず、米ドルについても売りトレンド続行。。。
さらなる感染拡大にドル円は大幅続落
ドル円ですが107.40近くと前の週の引けの107.90近くから下に窓を空けてスタート。
早朝に一旦107円ちょうどまで付けに行きましたが、東京勢が入ってくると一旦は持ち直し、日銀の黒田総裁からの追加緩和をほのめかす発言や、G7電話会議開催が報じられると、108.50台まで上昇。
火曜日にはG7から「財政出動を含め行動する用意がある」「経済、市場の安定に向けてG7は協力を続ける」との声明が発表されましたが、具体策に欠け、リスクオフの円高を抑えるには至らずでした。
NY時間に入ると、FRDが0.5%の緊急利下げを発表。
パウエルFRB議長は「新型コロナウィルス感染は新たなリスクとなった」「注意深く監視を続け、経済を支援するため適切に行動する」と述べ、状況次第で追加利下げすることを示唆しました。
しかし、「ウィルス感染拡大によるサプライチェーンの断裂や消費者心理の不安を払拭するには不十分」とばかりにドル円の売りは続行、一時107円割れ。
水曜日は米国大統領選挙の民主党代表選でバイデン氏が票を伸ばし、極左派のサンダース氏が劣勢に立たされたことで株式市場では安心感が醸成され、ドル円も一旦107.50近くまで買い戻されました。
しかし木曜日以降は、「イタリア、韓国で感染拡大」「米カリフォルニア州沖の大型クルーズ船で多数の感染者が出ている可能性あり」などが報じられるとリスクオフ再開。。
木曜日には106円ちょうど、金曜日には一時104円台まで売られました。多少戻して105.30台で引け。
緩和余地の少なさから買われたユーロドル
ユーロ・ドルは1.1030台からスタート。
イタリアでの感染拡大にも関わらず堅調を維持しました。
米国の利下げ織り込みが急速に進む中、月曜日には1.1200近くまで上昇。
火曜日の緊急利下げで1.1200を上にブレイク、その後も「ECBの緩和余地は米国と比較して少ない」との見通しの下、ユーロは買われ続け金曜日には1.1350台へ。
その後、米雇用がそこそこ強い内容だったこともあり1.1280台まで売られて引けました。
ポンド・ドルは、1.2820近くからスムーズにスタート。
週初はクロス円の売りに上値を抑えられていましたが、FRBによる緊急利下げを受けた米ドル売りの中で上昇します。
またEUとの貿易交渉問題を抱えつつもウィルス感染拡大の影響を受けにくいとの見方から買いを集めました。
水曜日に1.2870、木曜日に1.2950、金曜日には1.3050とスルスルと上値を伸ばし、そのまま1.3050近くで引け。
オーストラリア・ドルですが0.6470近くと前週の引け0.6510近くから下に窓をあけてスタート。
週末に発表された中国の景況感の落ち込みの影響を受けました。
その後も中国関連のデータはさえませんが、GDPのデータが予想を上回ったことやFRBの緊急利下げを受けた買いに支えられて0.6630台まで上昇して引け。
低金利通貨が買われやすい状況
さて、FRBは0.5%の緊急利下げと出来ることを素早く実施しているように見えますが、市場は利下げではウィルス感染拡大が実体経済に及ぼす消費の落ち込みやサプライチェーンの断裂を改善するには至らずとの見方から株売り、リスクオフが継続しています。
また米国10年国債の金利が史上最低を更新しており0.75%付近で週末を迎えています。
年末には1.9%近辺だったのですが。。。
週末にはOPECプラス(OPECと非OPEC産油国)で減産強化に向けて合意に至らず、サウジアラビアが増産を計画と報じられました。
需要減退から下落を続ける原油価格にさらなる下押しプレッシャーとなりそうです。
インフレは来そうにないですね。
そうなると結局世界的には利上げは遠のくわけでして、円やユーロといった元から低金利の通貨が買われやすいトレンドがもう少し長引くということなのかもしれません。
市場の値動きはまだまだ不安定で激しいままなので、引き続きディフェンシブに立ち回るしかないのかもしれません。
米大手のゴールドマンサックスはドル円95円も現実的なターゲットと報じているようです。
まー、ここまで下がればそうですよね。
その辺りも水準も見据えつつ慎重に参りましょう!
それでは皆様、今週もグッドラック!
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