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今週の相場観:2020年3月第3週

前週も新型コロナウィルスが欧米で急拡大を見せて市場心理の不安状態は継続しました。

 

一方で先進国を中心に、当局の臨時景気刺激策への期待感が入り混じり市場全般に値動きが荒い状況に。

 

有事の米ドル買いということか、主要通貨に対して全面的に米ドル高でした。

 

週を通して激しく上下したドル円

ドル円ですが104.30近くと前の週の引けの105.30台から大きく下に窓を空けてスタート。

 

2018年3月以来の抵抗線と見られていた104.20をあっさり下回ると、ストップを巻き込みながら急速に下落し東京時間で一気に101.60台まで急落しました。

その後103円まで持ち直すも欧州・NY時間でもリスクオフは継続し、再び101.20台まで下落したところで、「日銀がレートチェックしている」との噂で102円後半まで買い戻されるという荒い展開となりました。

 

火曜日は米国の大規模景気刺激策の期待感から株高・ドル高で106円手前まで買い戻し。

水曜日は一転、刺激策の最終的な署名に至らずの失望感から104.50まで下落しました。

 

木曜日は東京時間では株安から再び103円手間でまで下落しましたが、欧州時間以降は株安にも関わらず全ての通貨に対して米ドルが買われる展開となり106円を一時回復。

金曜日は再び全面的な米ドル買いとなる中、トランプ米大統領が「非常事態」を宣言。

全ての政策を総動員するとの姿勢を打ち出し株価は回復、ドル円を一時108.60近くまで大幅に買われました。

 

多少売り戻されて108円割れ水準で引け。

 

ECBの金融緩和策に売られたユーロドル

ユーロ・ドルは1.1340台と前の週の引け1.1280から上に窓をあけてスタート。

 

週明けの原油安、米金利低下を見ながら1.1500手前まで急上昇しました。

 

火曜は米景気刺激策への期待感で米金利上昇、そして米ドル高の影響を受けて、1.1300まで下落。

木曜日のECBを控えて、前の週まで進んでいたロングポジションの調整で1.1200近くまで調整してECB会合を迎えました。

 

ECB会合では政策金利が据え置かれたことで一時1.1300まで買い戻されましたが、債券購入プログラムの拡大など一応の緩和パッケージを発表したことで1.1060まで下落。

非常に荒い値動きを見せました。

 

その後、一時1.1200まで持ち直しましたが、全般のドル高の動きを受けて結局1.1100台まで下落して週末を迎えました。

 

週後半の米ドル買いに下落したポンドドル

ポンド・ドルは、1.3060近くと小さく窓を空けてスタート。

 

月曜は米金利の急低下を受けてユーロと共に上昇し一時1.3200まで急騰。

その後は米ドルの買い戻しムードの中じり安で火曜日には1.2900まで押し戻されました。

 

水曜日に英中銀が緊急で0.5%の利下げを実施すると一時1.2830まで下落しましたが、ウィルス感染拡大が他国比で限定的であることも好感されて一旦1.3000手前まで買い戻し。

 

ただその後は市場全般で進んだ有事の米ドル買いの流れから大幅に続落し結局1.2270台まで下落して引けました。

 

オーストラリア・ドルですが0.6620台と小さく窓を下にあけてスタート後、クロス円の急落で一時0.6300近くまで急落。

その後の巻き戻しでNY時間には一時0.6700手前まで上昇と月曜日から非常に荒い動きを見せました。

ただその後はコロナウィルス拡大と中国の貿易落ち込み懸念から素直に続落、一時0.6120台まで売り込まれて、多少戻して0.6200台で引けとなります。

 

相場の動きに耐えられるポジションで

さて原油の急落とコロナウィルス拡大による景気不透明感という2つの大問題を抱え、株式市場、為替市場共に非常に荒い値動きを見せた一週間でした。

 

金曜日の挙国一致体制を印象づけたトランプ大統領の「非常事態宣言」で一旦は落ち着いたように見えますが、週末に英国、アイルランドからも米入国禁止が発表され、再び荒れたスタートとなりそうです。

 

今後の相場展開は、コロナの拡大のよる不安感と各国当局の金融・財政政策への期待感が交錯しニュースが出るごとに乱高下する展開が想定した方が無難でしょう。

 

コロナウィルスに関して言えば、治療法が確立するまでは不安感は継続しますし、世界各国でイベントなどが自粛されている中、景気後退は不可避と思われるため米国の積極的な金利引き上げ、米ドル安となる時期が来そうな気がします。

 

ただ、有事の米ドル買いの格言があるとおり、値動きが荒い状況では前週後半に見られた急速な米ドル買いもあるため、うーん結局わからないですね。。。

 

引き続き生き残ることのみに集中したポジション取りが求められそうです。

 

いきなり100ピップス動いても大丈夫な規模でコントロールしなければいけなそうですね。

リーマンショック以来10年ぶりに荒い値動きです。

 

何が起きてもおかしくありませんので、引き続きシートベルトをきつく締めて参りましょう!

 

それでは皆様、今週もグッドラック!

 

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