前週もコロナウィルスが世界各地で拡大と報じられ市場は混乱気味でした。
しかし、米当局からの無制限の国債買取り策や、大型の財政政策が発表されたことが好感されて、徐々に米株が上昇。
そのせいか、レバレッジをかけていた投資家がマージンコールで無差別にドルを買う「有事のドル買い」が米株の上昇と共に収まり、週後半から主要通貨に対して米ドル安傾向へ。
「有事のドル買い」が落ち着きドル円は下落開始
ドル円ですが、110.90台とほぼ前の週の引けから変わらずにスタート。
東京時間は売りから始まり110円割れまで下落。
しかし、欧州時間に入るとまたドル円が上昇と開始するという先週後半に見られた「手元にドルを確保の有事のドル買い」パターンが発動、NY時間には111.60近くまで上値を伸ばしました。
火曜から水曜日までは、「東京時間に下げて欧州・NYで戻す」パターンが続きます。
火曜日は110円手前まで下落後、111.80まで上昇。水曜日は110.70まで下落後にふたたび111.70まで上昇しました。
木曜日以降は、株式市場の上昇もあってか有事のドル買いがなりを潜めました。
FRBによる国債無制限購入によるドル安効果や、新規失業保険件数が記録的な上昇を見せたことによるドル売りなどから急落。。。
水曜日の引けの111円台から、木曜日は109円台前半まで続落。金曜日は107.90台まで下値を切り下げて週末を迎えました。
ドル安で買い戻された欧州通貨
ユーロ・ドルは、イタリア、スペインを中心としたウィルス感染拡大にも関わらず、市場全般のドル安見合いで買われました。
1.0700近くからスタートすると、NY時間に発表されたFRBによる国債無制限買取り政策の発表で1.0830まで上昇。
火曜日も1.09手前まで上昇と徐々に上値を伸ばしました。
火曜日まではNY時間のドル買いに押し戻されるパターンが見られましたが、水曜日以降はその圧力もやや収まったのか、するすると高値更新。
FRBの強力な緩和策によるドル安が意識され始めたのか、木曜日に1.1000超え!
金曜日には更に1.1140台まで買われて引けました。
ポンド・ドルは、1.1660台とやや上に窓を空けてスタート。
月曜日は再び最安値を狙うテクニカル売りから1.1440台まで下落しました。
しかし、なんとかその水準がサポートされると怒濤の買い戻しが発動!
金曜日はジョンソン首相までコロナ陽性となりましたが、お構いなく買い戻され結局1.2460近くまで大幅に上昇して引けました。
コロナウィルスによる混乱で、「難航が予想されていたEU諸国との貿易関連交渉の期限が先延ばしされるのでは」との思惑買いが強かった模様です。
オーストラリア・ドルですが、0.5790近くからスタートし、月曜は早朝から0.5700まで下落。
この価格がサポートされるとFRBの無限債券買取りの発表やショートの巻き戻しからポンドと同じく大きく買い戻し傾向となり、0.6160台まで大幅に上昇して引けました。
嘘か本当かはさておき、中国で感染拡大が落ち着きをみせていることも相場全体の買い要因として作用したと言われています。
米国の迅速な金融政策
さて、米国でさらに追加の緩和策が発表されました。
米国債とMBS(モーゲージ証券)の無制限の買取りに加えて、企業が借入を行う市場である社債市場でも相当金額の買取り、引受を行うそうです。
これは、現在最も懸念されている企業の連鎖的な資金繰り倒産を断固として防ごうという当局のスタンスの表れで、かなりポジティブかと思われます。
また、2兆ドル規模の大型財政政策も署名されたと報じられており、この辺りのスピード感はさすが米国といったところでしょうか。
米国サイドからの大型の緩和ということですので、「有事のマージンコール対応ドル買い」が収まれば米ドル安に傾きやすくなるというのが、前回のリーマンショック時の動きでした。
前の週の後半ややそれらしきドル安の動きも見え始めていますので、今後そのトレンドが本格化するかに注目です。
大きなドル安トレンドに乗れるように心構えをしておきましょう!
そして何よりまだまだ、金融財政当局からの突如のヘッドラインで市場が突然動く値動きの荒い展開が想定されますので、生残り重視で小さめのポジションからスタートして戦略を組み立てて行きましょう。
それでは皆様、今週もグッドラック!!
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