FXコラム

マーケット情報

今週の相場観:2020年5月第3週

先週は米国でISM非製造業指数や雇用統計などの主要な経済指標が発表されました。

 

数値自体はコロナウィルス拡大に伴う経済活動の縮小を反映した低調なものでしたが、予想値よりも良好な結果!

そのため、米ドルも対欧州通貨で堅調に推移しました。

 

また世界各地でロックダウン解除を模索する動きが見られる中、豪ドルを含む資源国通貨が強く推移しました。ドル円は行って帰っての小動きでした。

 

史上最悪の雇用統計にも上昇したドル円

ドル円ですが、106.90台からスタート。

東京がGWの長期休暇の中、静かな動きながらやや売り優勢で106.60台まで下落しました。

NY時間に一時107円を突破するも長続きせず106.70台まで売り戻されました。

 

火曜はISM非製造業が予想値を上回りましたが、ドル円は106.40で上げ止まり。。。

水曜は大幅な雇用者数下落を示した民間ADP雇用指数の結果も受けて106円割れまでジリジリと値を切り下げる展開でした。

 

木曜日は一転して、東京時間から輸入企業の買いが見られたことや米中の貿易協議再開が報道されドル円は上昇基調!

NY時間には106.60越えまで上昇を見せていたものの、米国でマイナス金利の導入が噂されてから急落、106.20台まで戻しました。

 

金曜日は米雇用統計の発表日。予想値2200万人減少&失業率16%に対して、2050万人の雇用減と失業率14.7%になりました。

史上最悪の雇用減だったのですが、予想を上回ったことで一応の安心感からドル買いに!106.60台まで上昇して引けました。

 

欧州委員会と独の緊張で下落したユーロドル

ユーロ・ドルは、1.0980台からスタート。

月曜は特に材料は見られませんでしたがユーロ円主導で下げて、1.0900割れまで下落。

 

火曜日は独裁判所がECBの国債買い入れなどの量的緩和策(QE)の一部について憲法に違反しているとの判決を下しました。

ECBに対して3ヶ月以内のQE修正を要求しており、ニュース後1.0820台まで急落。。。

 

その後もユーロ円手動で3年ぶりの安値に向けたテクニカルの売りもあり、ユーロ・ドルも1.0760台まで下落しました。

米雇用統計前のポジション整理やユーロ円ショートの利食いなどで買い戻され、最終的に1.0840近辺でクローズ。

 

ポンド・ドルは、1.2500台でスタート。

月曜、火曜日はユーロの下落につられてやや売られて1.2450を挟んで小動きに終始しました。

水曜日にはクロス円主導で1.2350まで下落。

 

木曜日、金融政策は据置で影響は限定的となる中、やはりクロス円売りに押されて1.2260台まで続落です。

その後は、雇用統計前の利食いなどが優勢で買い戻され1.2410近くまで上昇して引けました。

 

オーストラリア・ドルは、0.6420からスタート。

週前半は予想比で強い小売統計で買われたり、クロス円手動で売られたりと一進一退。

しかし、木曜日に米中貿易協議再開の報道を受けてからは買いの勢いを強めて、0.65を突破しました。

金曜日も良好な株式市場、リスクオンセンチメントに支えられて一時0.6550近くまで上昇。

多少戻して0.6530近くで引けました。

 

経済再開への期待強まる

さて、コロナウィルスの発生起源、責任論で米中関係が悪化するかと思いきや、「米中貿易協議を再開」との報道を受けて米株市場を中心にリスクオンの雰囲気が復活。

 

また経済再開へ向けた動きがチラホラと見えてきたことで原油価格も上昇。

資源国通貨が力強く戻しました。

 

このまま2番底もないまま、景気、株式市場共に復活というバラ色のシナリオとなるか、それともどこかで実体経済の悪化が顕著となり再びリスクオフの相場がくるのかしばし見定める時期なのかもしれません。

 

米企業の1−3月期の決算発表が続いていますが、当然ながら業績は冴えないわけですが、大崩れとまでは行っていません。

投資適格社債市場において、前年比で+90%という記録的な社債発行がされており、順調に消化されています。

 

ということは、少なくとも経済への影響が大きい大企業においては、「今年の資金繰り倒産が増加する事態は回避できそう」という見方が優勢となってきています。

 

一方で、小売業のNeiman Macus、J.CREW、フィットネスのGold  GYMといった、ある程度名のある企業の破産申請も行われていますので、うーん、気見通しは綱引き状態でポジションを傾けにくい時期ですね。

 

ビックピクチャーとしては米国の大規模緩和に対して、ユーロ圏、日本の規模はそれほどでもないので、米ドル安になるのでは?

そして、ユーロは独裁判所のQE違憲判決が気になりますし、ドル円もリスクオンになった時に買われたり、売られたりと値動きが安定しません。

暫くは読みにくい相場環境が続きそうな気がします。

 

米中のヘッドラインに注意しつつ引き続き軽めのポジションで生き残って参りましょう!

それでは皆様、今週もグッドラック!!

 

≪おすすめの海外FX業者≫

■超人気海外FXブランド XM
XMの口座開設はこちら

■初心者向けの固定スプレッド業者 IFCMarkets
IFCMarketsの口座開設はこちら

■低スプレッドが人気の秘密 Tradeview
Tradeviewの口座開設はこちら