FXコラム

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今週の相場観:2020年6月第1週

先週は、香港を巡る中国と国際社会の対立などで緊張が高まる局面が見られました。

 

リスクオフに動くかと思われましたが、日本の緊急事態宣言全面解除など世界的な経済活動の再開、景気回復への期待感から株式が堅調に推移。

結果として、リスクオン相場になりドル売り、円売りのクロス円上昇の展開となりました。

 

ドル円はドル売りと円売りに挟まれて全般的に小さい値動きでした。

 

リスクオンも108円を突破できないドル円

ドル円ですが、107.60台からスタート。

緊急事態宣言の全面解除への期待もあり、日経平均の2万円越えが定着する中で107.80まで上昇。

その後は米国がメモリアルデーで休暇であったこともあり方向感は出ませんでした。

 

火曜日も東京時間に堅調な株価を受けて107.90台まで上昇、ただ108円の節目突破に失敗すると徐々に下落を開始しました。

NY時間にはトランプ政権が香港国家安全法の制定を巡り中国の当局者・企業・金融機関に対する制裁措置を検討との報道が。

しかし、株式は影響を受けず上昇を継続、為替相場も主要通貨に対して全面的にドル安となり、ドル円もリスクオンの中、107.40まで下落しました。

 

水曜はロンドン時間の麻生財務相の「公債依存度のさらなる悪化を覚悟しないといけない」との発言から多少の円安で107.90台まで買われました。

ただ108円の壁は厚く、木曜日はじり安の展開。金曜日は、月末フローによる値動きが中心でした。

 

前日のロンドンフィックスがドル安だっただけに、月末もドル安かと思われましたが、真逆の展開でドル買いとなりました。

107.10近くからするすると107.90まで上昇、多少戻して107.80台で引け。

 

クロス円買いで上昇した欧州通貨

ユーロ・ドルは、1.0900台からスタート。

週を通じてリスクオン雰囲気の中クロス円の上昇をサポートに上昇を続けました。

 

火曜には1.1000手前まで続伸、水曜日に節目の1.100を突破!

それ以降は一旦は1.0950台まで押し戻されました。

 

ただ市場全般のリスクオンに伴う米ドル売りとクロス円買い、ユーロ復興基金設立へ向けた動きなどが支えとなる中で買い意欲は依然強いです。

あっさり1.1000を回復すると、木曜には1.1100手前まで上昇。金曜日には一時1.1150手前まで上値を伸ばしました。

月末のロンドンフィックスで米ドル買いとなり、やや売り戻されて1.1100近くで引けました。

ポンド・ドルは、1.2160台からスタート。

ユーロ同様に週初からクロス円の買いを背景に上昇、火曜日に大幅に上昇し1.2360台まで上値を伸ばす展開に。

 

水曜日はEUとの自由貿易協定交渉が行き詰まる中で、再び悪条件での離脱に向けた懸念から売られます。

一時1.2200台まで大幅に下落、その後は、再び市場全般のドル安、クロス円買いに支えられて上昇し結局1.2340台まで買い戻されて週末クローズです。

 

オーストラリア・ドルは、0.6530台からスタート。

週明けから日本の緊急事態宣言の解除期待によるリスクオンも手伝い、堅調に推移。

火曜には0.6670台まで上値を伸ばしました。

 

水曜日には多少利食いも入ったことや、ポンド円の売りにつられて0.6600割れまで押し戻されます。

結局週末に向けてはリスクオンの流れの中、買われて0.6660台で引けました。

 

リスクオンの調整は何がきっかけになるか

さて、日本では緊急事態宣言の全面解除となり、6月1日から主要な商業施設でも営業が再開されます。

 

先週から多少感染者数が増えていることもあり、経済活動再開が本格化するに伴って感染拡大の第2波が防げるかが今後の焦点となります。

 

ロックダウンを緩和している世界各国の動きを見ますと、今のところ本格的な第2波感染は回避出来ている模様。

しかし、韓国でクラスター感染も見られており引き続き、本格的な景気回復には時間がかかるといったイメージかと思います。

 

世界的なリストラの動きは続いており、仏自動社ルノー、米航空ボーイング、アメリカンエアライン、欧州の航空easyJet、米エネルギーシェブロンなどから大型の人員削減が発表されました。

倒産危機に瀕していた独航空ルフトハンザの政府救済が発表されるなど、実体経済への影響はこれから本格的に見えてくるものと考えられます。

今は経済再開に対する期待で上がり続けている株式市場も一旦はどこかで調整する可能性が高いのでは。

 

契機となるイベントはなんでしょうか。。。

人種差別に対するデモが暴動に発展している米国の状況、米中の緊張の先鋭化、原油減産の程度を緩めようとするロシアの動きなのか、きっかけとなりそうなトピックには事欠かない状況です。

 

目先のリスクオンが収まるまでは、クロス円上昇の流れに逆らわずトレードしていくしかないかと考えています。

次の大きな動きが出てくるまで、ゆるりとクロス円のロング、大きなリスクオフが出て来る時は、ロス円の売りでドテンといったイメージで次の機会を待ちましょう。

 

それまでは、いつまで続くか分かりませんが、リスクオンで踊るしかないですかね。。

それでは皆様、今週もグッドラック!!

 

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