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今週の相場観:2020年6月第3週

先週は、週半ばまではリスクオン・株高でドル安が継続しました。

 

FOMC後の木曜日、コロナウィルスの感染再拡大への懸念、ポジション調整もあってか株価が大幅に下落.

為替市場でもドル円、クロス円の大幅な下落が見られました。

 

金曜日には米株はじめリスク資産に買い戻しが。

ドル円、クロス円も多少買い戻されたものの、前週との比較では対主要通貨で米ドル高、円高という結果でした。

 

第2波警戒に下落したドル円

ドル円ですが、109.60近くからスタート。

 

特に大きな材料もありませんでしたが、前の週にお幅に上昇していた米国債金利の低下、FOMCに向けて米金融当局が長期債金利の上昇を抑制する「イールドカーブコントロール(以下YCC)」政策を検討するのではとの思惑も出て、月曜日NY時間からドル円は急落。

108.30台まで下値を伸ばしました。

 

火曜日には107.60台までするすると続落。水曜日もFOMCに向けて下落を継続し107.20台まで売られてFOMCを迎えました。

 

注目されたYCC政策についてですが、議論は継続するとしたものの導入は一旦見送られたことでドル高反転に。

しかし、パウエル議長が経済の見通しに非常に慎重で、回復のために出来る手段は何でも実施するスタンスであるというハト派的な発言をしたことから、再びドルが売られる忙しい展開でした。

 

107円で下げ止まるかに見えましたが、木曜日は経済活動が再開される中、米国の多くの週でコロナウィルスの新規感染者の増加が報じられ、第2波警戒から株価が大幅に下落となります。

これが飛び火してドル円も106.50台まで下げました。

 

金曜日は前日の急落を戻す形で株式市場が買い戻されて、ドル円も買いされて107.30台まで戻して引け。

 

週後半のクロス円売りで下落した欧州通貨

ユーロ・ドルは、1.1290台からスタート。

 

月曜日はドル円の大幅下落でクロス円が軟調の中伸び悩みましたが、FOMCにむけたドル安の流れで火曜から上昇開始。

火曜日に1.1360台まで上値を伸ばすと、水曜日のFOMC前までに1.1390まで上昇しました。

 

FOMCではYCC政策の実施見送りを受けて一瞬1.1320まで下げましたが、パウエル議長のハト派発言から買い戻され、1.1420まで上昇。

木曜日は一転してコロナ拡大第2波懸念からクロス円売りが強まる中1.1400近くから1.1300まで下落となりました。

 

金曜日は株価はかなり戻すも、米ドルの買い戻しが続き1.1250台まで売られて週末を迎えます。

 

ポンド・ドルは、1.2670台からスタート。

 

方向感は出ず、日中の値動きも安定しませんでしたが、ユーロ同様にFOMCまでドル安の中で上昇となり、1.2800まで挙げてFOMCへ。

パウエル議長のハト派発言で1.2810をつけましたが、木曜日以降はクロス円の下落と6月に進んだ大幅なドル安の調整もあってポンド売りの流れ。

結局、1.2540台まで下げて引けました。

 

オーストラリア・ドルは、0.6970台からスタート。

FOMCに向けたドル安でするすると上昇して0.700を再び回復。

 

火曜日には0.7040までストップを巻き込んで上昇しました。

一旦出尽くしたのか、その後一方的に0.6900まで下落、そして再びFOMC前に0.700を回復と激しい値動きでした。

 

FOMCではパウエル議長の発言から米ドル売りとなったことで0.7060まで上昇!

その後は木曜日のリスクオフの中、大きく売られて0.6850割れまで下落と慌ただしい流れです。

金曜日も0.6800ちょうどまで売られましたが、一旦は持ち直し0.6860台でクローズ。

 

感染拡大と経済再開の両天秤

さて、世界的に経済活動の再開が徐々に進んできていますが、各地でコロナウィルスの感染拡大が目立つようになってきました。

 

日本では特に東京、米国ではテキサス、フロリダ、アーカンソー州などでの感染者数の増加が報道されています。

そして週末には中国の北京で最大の食品卸売市場「新発地」で多数の感染者が報告され市政府は「非常時に入った」と宣言しました。

 

週明けはリスクオンの目印であるオーストラリア・ドルがやや弱く始まっています。

 

このような第2波を予感させる報道が増えてくると、再び世界的な株価調整が起こる可能性もあるわけですが、既に各国とも再度経済をシャットダウンする財政、経済的な余力が無いようにも思います。

 

非常に難しい局面に入ってきました。

いつどこで急速なリスクオフに襲われるか全く予測不能です。

 

低下するトランプ大統領の支持率

また米大統領選の見通しもかなり怪しくなってきました。

 

人種差別反対の暴動、キャンペーンが拡大する中で、トランプ大統領の支持率は低下傾向となっています。

一般的にトランプ大統領の減税志向は株価にはプラスと見られていますので、バイデン氏が当選となると対中国政策を含めてどうなるか、これもまた難しい。

 

一応は世界的なシャットダウンは起きない前提でドル安、円安シナリオメインで行こうと思いますが、まー控えめにポジション取りをするしかないかと。

 

そろそろ四半期末、7月に入ると夏休み相場ということで、また値動きが激しくなってくる時期です。

 

日本も暑くなってきました。。

ポジションが死ぬ前に夏バテで倒れないように気を付けて参りましょう!

 

それでは皆様、今週もグッドラック!!

 

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