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今週の相場観:2020年8月第2週

市場のテーマは引き続き、コロナウィルスの感染拡大とワクチン開発、米中の対立激化、米大統領選挙の三本柱。

 

コロナウィルスに関しては引き続き世界各地で感染拡大が見られましたが、市場への影響は限定的です。

 

米中の対立もTiktokなどの中国製アプリを巡る舌戦は激しかったものの為替市場の動意は薄く、主要通貨は総じて小動きでした。

ここ1か月のテーマであった米ドル安も小休止、年後半に向けてどのような動きとなるのか見定めの期間ということかもしれません。

 

堅調な雇用統計に上昇したドル円

ドル円は105.80近くからスタート。

 

輸入勢の季節的な買いなのか、東京時間に106.40台まで急上昇。

その後、欧州時間にまで105.60まで下落と市場が薄いことが示唆される値動きを見せました。

NY時間には株価が堅調を維持する中、ISM製造業指数が強い内容となり106.50近くまで再度上昇。

 

火曜日以降は再び米ドル売りが優勢に。

じりじりと下げていた中で、水曜日には民間ADP雇用指数が弱い結果で105.30台まで売られました。

木曜日も米ドル売り雰囲気継続で上値は重いながらも小康状態。

 

金曜日の米雇用統計は強い内容!

雇用者数は1480千人増加予想のところ、1743千人増加、平均時給伸び率も前年比で+4.2%予想のところ+4.8%と堅調でした。

 

コロナの影響で労働市場の動きが普段と全く違う動きをしていますので、どこまで信憑性があるかは微妙ですが、数字をきっかけに米国債金利は上昇しました。

釣られて米ドルも買い戻しが活発となり一時106円越えまで買われ、105.90近くで引け。

 

米ドル売りも週後半は下落した欧州通貨

ユーロ・ドルは、1.1770台からスタート。

月末リバランスで見られた米ドルの買い戻しの流れが継続するかに注目が集まります。

 

月曜日は米ドル買戻し、利食いのフローからユーロ・ドルもするすると下落し、一時1.1700割れまで下げました。

一旦1.1700割れでサポート買いが入ると、今度は米ドル売りのテーマが復活。

徐々に上げ始めて水曜日には弱めのADP雇用指数を受けて1.1900越えまで買い戻し。

 

木曜日も上値を模索する流れとなり1.1916まで買いが継続。

しかし、金曜日の米雇用統計の発表が意識されたため、ポジション調整が入り始めて失速します。

金曜日の米雇用統計が良好な結果であることが判明すると、米ドル買戻しとなったことで結局1.1780台まで下げて引けました。

 

ポンド・ドルは、1.3080台からスタート。

ユーロ同様に月末のリバランスをきっかけとした米ドル買いが意識され月曜日に一時1.3000台まで下落。

火曜日には一時1.3000割れまで下値を伸ばしました。

 

ポンドがサポートされると、今度は米ドル売りが旺盛となり水曜日に1.3150越え、木曜日にも1.3180台まで上昇しました。

しかし、ユーロ同様に米雇用統計前のポジション調整、その後の米雇用統計を受けた米ドル買いで1.3050台まで売り戻されてクローズ。

 

オーストラリア・ドルは、0.7140台からスタート。

月曜日は前月末のリバランスに係る米ドル買戻しの流れで0.7080割れまで下落しました。

 

その後は米中対立激化のトークはありつつも堅調に推移する株価市場を受けて順調に買い戻され、水曜日には0.7240まで伸長。

木曜日は一旦0.7200割れまで売られるものの再び0.7240まで回復と堅調に推移。

しかし、米雇用統計前の失速、良好な米雇用を受けた米ドル買いを受けて結局0.7150台で引けました。

 

米中対立激化はドル買いに傾く可能性

さて、為替市場は「行って来い」の動意の薄い展開でした。

バケーションシーズンということもあり大きくポジションが取りにくい環境ということかもしれません。

 

7月に大きく進んだ米ドル安トレンドが今後も続くかに注目です。

マクロ環境だけを見ますと、大統領選挙前に民主、共和両陣営から経済を支えるための財政政策が出てきそうな雰囲気ですので、緩和・米ドル安の流れに変化はないのでは。

 

コロナウィルスの報道に関しては、どちらかというとワクチンの開発のポジティブな報道に市場の目が集まっています。

堅調な株式市場と米ドル安の相関をサポートする展開になりそうですね。

 

最も分かりにくい材料は米中の対立激化でしょうか。

あまり目立ったリスクオフには傾いていませんが、何かのきっかけで株式市場が大崩れ、それに伴うリスクオフの米ドル買いになる可能性もあるので頭の片隅にはおいておくべきかも。

 

 

しかし、香港の情勢はさらに悪化している模様ですね。

週末の著名な民主活動家の逮捕など、香港国家安全維持法が成立して以来中国の統治は一層強まっており、こちらも国際情勢の不安の種です。

 

今のところは、市場の反応は何事もなきが如し、ですが、こちらも今後の展開に注目です。

 

スタンスとしては中長期では米ドル安トレンドをベースに考えますが、8月は本当にどう動くが読みにくい月です。く

れぐれも無理しすぎないように気を付けて行きましょう!

 

それでは皆様今週もグッドラック!

 

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