FXコラム

マーケット情報

今週の相場観:2020年8月第4週

先週前半の為替相場は米国債金利の低下と米ドル安が見られました。

 

しかし、水曜日に発表されたFOMC議事録で何人かのメンバーがイールド・カーブ・コントロール(YCC)に対する懸念を表明。

FRBに対する一段の緩和への期待が後退して米ドル買戻しが入ったことから、週後半は米ドルが堅調でした。

 

前週との比較ではドル円の下落が目立った以外は小動きでした。

 

弱い製造業指標に下落したドル円

ドル円は、106.60近くからスタート。

 

月曜日は米中の緊張が継続する中、ドル円の上値が重い展開でずるずると下落。

米国の製造業関連指標が予想を下回り、一段下落し月曜日に106円割れ、火曜日に105.30まで勢いよく下落しました。

 

水曜日の東京時間には105.10台まで続落しましたが、105円がサポートされるとやや買戻し。

NY時間に7月のFOMC議事録が発表されると、FRBの追加緩和期待が若干後退したことで一段ドル円が上昇、106円を回復しました。

 

木曜日からは一転して米国債金利が再び低下、ドル円も金曜日の欧州時間にかけて105.50まで下落しました。

NY時間には買戻しが見られて106円を一時回復、105.80まで売り戻されて引け。

 

EU交渉進展なしで下落した欧州通貨

ユーロ・ドルは、1.1840からスタート。

週初は米国の経済指標が予想を下回ったことや、米国債金利の低下に伴って米ドル売りが優勢となり月曜日に1.1880台、火曜日には一時最大1.1960台まで上昇して今年の上値を更新しました。

 

水曜日も1.1950近くで堅調に推移していましたが、FOMC議事録が発表されると上記の通りFRBの緩和姿勢への期待後退で米ドル買戻し。

1.1850割れまで低下しました。

 

それ以降も一旦利食いの売りやポジションの巻き戻しへの警戒もあり、下値を模索する展開へ。

木曜日に1.1800丁度近くまで下落、金曜日も1.1750台まで下落しました。

NY時間直前には買い戻されて1.1790台で週末を迎えました。

 

ポンド・ドルは、1.3100丁度からスタート。

月曜日は小動きでしたが、火曜日は市場全般の米ドル売りの流れの中で1.3250まで大幅に上昇しました。

 

一転水曜日は高値の1.3260台まで上昇した後に、FOMC議事録をきっかけとした米ドル買いで1.3100まで低下と荒い動きに。

木曜日、金曜日には特に材料のない中、一時1.3250まで強い買いが見られましたが、EUとの交渉に進展が無いことが報じられると再び1.3100割れまで売り戻し。

結局、1.3090近くで引けました。夏場ということもあり非常に荒い値動きでした。

 

オーストラリア・ドルは、0.71500台からスタート。

月曜、火曜は米国債金利の低下を受けて上値を模索する展開で、0.7220越え、0.7260越えとするすると上昇しました。

 

水曜日も0.7280手前まで上昇しましたが、FOMC議事録から米ドル買いとなり0.7180まで下落。

木曜日も一時0.7140まで下落と軟調でした。

一旦サポートされると0.7200越えまで再度上昇しますが週末を控えて米中トークへの警戒感も。

結局、0.7140まで売り戻されて引けました。

 

ホリデー明けは米中関係と大統領選がメイン

さて、市場全般にそろそろ夏休みモードから通常モードへと移行。

年末に向けて大きな流れを模索する時間帯となってきました。

 

コロナウィルスの拡大については、インドなどの新興国で急速な拡大が報じられています。

ただ、ワクチン開発に関する報道が先行しているため、それほど材料視されていません。

そうなると、米財政政策の協議、米金融当局から一段の緩和政策が発表されるか、米中協議、米大統領選の動向がメインの材料でしょうか。

 

米金融政策については、今週の水曜日に予定されているパウエル議長がワイオミング州ジャクソンホールでの講演が材料視されそうです。

ゼロ金利政策の期間や長期金利の水準に影響を意図するイールド・カーブ・コントロール(YCC)について突っ込んだ言及があれば、一段の米ドル安に繋がる可能性もあります。

 

米中協議については週末にTiktokがトランプ政権に対して訴訟をする予定との報道が出ており、一段と緊張を増しています。

大統領選は、報道によると、今のところバイデン氏優勢のよう。

 

現時点では為替市場への影響という観点では、どちらも中国に対するハードスタンスを主張したがっていますので、どちらかというとリスクオフでドル高に流れる時間帯が出来そうなイメージでしょうか。

 

財政政策の協議は引き続き難航しています。

株式市場が調整するまでは両党の歩み寄りが見られにくいと思われますので、ちょっと時間がかかるかもしれません。

こちらも協議の難航は一時的にリスクオフのドル高に繋がるかなという感触です。

 

総合すると、5月来対欧州通貨で大きく進んだ米ドル安の利食いやリスクオフによる米ドル高が見られやすい時間帯かもしれません。

 

最終的には再び米ドル安トレンドかなという気がしますが、今週はユーロのロングポジションの積み上がりも報じられています。

多少ユーロ・ドルを売り目線で臨むのが良さそう。

 

まだまだ残暑も厳しいですね。

体調に気を付けて年末に向けて頑張って参りましょう!

 

それでは皆様今週もグッドラック!

 

≪おすすめの海外FX業者≫

■超人気海外FXブランド XM
XMの口座開設はこちら

■初心者向けの固定スプレッド業者 IFCMarkets
IFCMarketsの口座開設はこちら

■低スプレッドが人気の秘密 Tradeview
Tradeviewの口座開設はこちら